ヴァシュロン・コンスタンタンの旅の精神を表現した「オーヴァーシーズ」の新作はピンクゴールド製のケースにグリーンの文字盤を備えたモデルだ。だが、単にグリーン文字盤のモデルを追加しただけではない。ハイエンドブランドにふさわしく、この文字盤のグリーンは徹底的に考え抜かれた末に生み出されたのだ。
ヴァシュロン・コンスタンタンのマニュファクチュールはスイス・ジュネーブ近郊にあるプラン・レ・ワットに位置する。そこを訪れ、ムーブメント仕上げのために職人がどれほどの時間と労力を費やしているのかを目にしたことのある人ならば、新しい文字盤の開発に約5年を要したと聞いても驚くことはないだろう。「オーヴァーシーズ」コレクションそのものと併せて、新モデル開発の焦点となった特徴的なグリーン文字盤をこれから紹介しよう。
現時点で「オーヴァーシーズ」コレクションのグリーンカラーのモデルは4種類ある。その中で最大のものは、直径42.5mmの「オーヴァーシーズ・クロノグラフ」だ。3時位置に30分積算計、6時位置に12時間積算計、9時位置にスモールセコンドを備えたレイアウトである。
「兎に角君に教えるがね。一切の理論は灰いろで、緑なのは黄金なす生活の木だ」(森鷗外訳)。これはドイツの哲学者、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの『ファウスト』で悪魔メフィストフェレスが語った言葉だ。ゴールドとグリーンという色の組み合わせを著書の中で言及しているほどなのだから、ゲーテはこの配色を高く評価していたのだろう。フランソワ・コンスタンタンから旅の精神を受け継いだ、エレガントな「オーヴァーシーズ」コレクションの新作は、「グリーン」の文字盤にピンク「ゴールド」製のケースを備えた腕時計だ。この配色を採用した理由は、単なる偶然ではないのかもしれない。
細部に至るまで高度な完成度を求める高級時計製造メゾンであるヴァシュロン・コンスタンタンは、新作をコレクションに加える際に、単にグリーンの文字盤を作るだけという安易な真似はしない。ヴァシュロン・コンスタンタンの腕時計は、伝統的にブラック、シルバー、そしてわずかにピンクがかったベージュなど、落ち着いた色調のものが多い。また近年、時計業界で人気のブルーは採用しているものの、グリーンの文字盤はほとんどラインナップされていなかった。例外的に「トラディショナル」コレクションでは、すでにふたつのグリーン文字盤のモデルが展開されている。ひとつは6時位置にスモールセコンドを備えた「トラディショナル・マニュアルワインディング」。もうひとつは「トラディショナル・トゥールビヨン」だ。グリーン文字盤を備えたモデルは、オーヴァーシーズでは初となり、トラディショナルコレクションで採用されたグリーンの色味とは、やや異なるものが用いられている。
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ヴァシュロン・コンスタンタンのスタイル・アンド・ヘリテージ ディレクター、クリスチャン・セルモニは、最適なグリーンを見いだすためには、光の反射による効果を生み出すことが重要だったと説明した。そして、ケースとブレスレットのローズゴールドとの調和も求められたのだと言う。
4つの新しいオーヴァーシーズを見ると、その選択は成功したと言えるだろう。トーンは控えめながらも暗すぎず、わずかなブルーを含み、角度によってさまざまなニュアンスの色を示す。ヴァシュロン・コンスタンタンは細部に対して妥協はしない。中心から外側に向かって広がる文字盤の繊細なサンレイ仕上げは肉眼でも十分に確認可能だ。同様に、文字盤のミニッツトラック部分には円周に沿ってヘアライン仕上げが施されている。秒目盛りが配された見返しリングの表面をルーペで見ると、ベルベットのように仕上げられていることが分かるはずだ。ヴァシュロン・コンスタンタンはこれをサテン仕上げと呼んでいる。
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